遙かな尾瀬にまいった ②
至仏山をのぼりきると、2200級(確か)の山なので、
ボッティチェリの「ビーナス誕生」さながらの神々しい眺めの富士山山頂とまでは、いかないものの、新潟県、群馬県、福島県にまたがる尾瀬らしく、あたりの地形が伺える、これもまた素晴らしい眺めである。
至仏山頂上(主に群馬、福島方面なはず)
遙かな尾瀬に参った①で、人気の秘密を理解したと書いたが、尾瀬は水芭蕉も見れるけど、本格的な山登りもできる場所なのである。初心者から上級者まで、色んなハイキング・登山ができるのが、大きな魅力だと思う。
山頂でひとしきり、背景を楽しむと下山である。富士山の経験で、下山ほど技術がいることを理解していたのと、普段、ランニングで走り過ぎると右膝が痛くなるので、注意して下っていった。
若い衆にはおいていかれるものの、焦らず行こうと努力したが、此処が一番メンタル的にきつかった。滑ったりしたらどうしようと怖くなるのである。そうすると、若い衆においていかれるので、「あゝ、あたしってばばぁなんだわ」と失われた若さと体力を懐かしんでしまう(よく考えると、ばばぁなのに頑張ってるとも言える)。
意外に険しい下山道
下山しきると、さっきのブルーな気分はすぐ忘れ、「あゝ生きることに似てるわー つらいときはやり過ごせばいいのよっ」と強気になっていた。都合のいい人間と書くと、どこか否定的だけれど、人生が困難な時は大事な姿勢だとも思う。
さらに続く